長生きリスク―100年生きたらどうしよう―

アーリリタイア

人生100年時代だそうです

私はリタイア後はリタイア前に貯めた資産の運用をつづけますが、生活費をすべて運用益で賄うつもりではなく、資産を取り崩して生活するつもりです。そしてその資産が尽きる日をいつに設定にしているかというと大体90歳ぐらいを想定しています。

そしてその根拠はというと、厚生労働省が出している日本人の平均余命を参考にしています。

厚生労働省:日本人の平均余命 平成21年簡易生命表

これによると、私の年齢に一番近い45歳男性で、平均余命は36年、妻の平均余命は42年ですので、平均余命からみて90歳には届かいかぐらいでこの世からいなくなると思っています。

人生100年時代構想という言葉は知ってはいましたが、年金の原資不足のため国民を死ぬぎりぎりまで働かそうという政府の方針のために作られた言葉だろう、人間誰しも100年生きるなんて嘘だ、2060年頃には私はこの世にいないと目論んでリタイア計画を立てていました。

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そんな中で、橘玲氏の人は人生100年時代なんだから、一生働き続ける必要があるとの発言を受けて、以下のエントリを書きました。

アーリーリタイアの正当性
人は一生働き続ける必要がある? 橘玲氏のツイートに思うところがあったのでつい反応してしまいました。 橘氏の意見によると、米国でのライフプランとして、1990年代までは、アーリーリタイアがライフプランの理想形であったが、高齢化と「自分の可能性...

しかしながらそのエントリを書いた後、少し不安になり改めて人生100年時代とは何かを調べ直すことにしてみました。

平均余命とは何か改めて確認

まず平均余命はあくまで平均ですから、それ以上に生きるということは当然ありうるわけです。

では、インデックス投資家らしく、平均以上に生きる確率を調べてみることにします。

平均余命は「平均」なのでそれ以上に生きる確率はどれぐらいなのでしょうか?

これ、じつは平均余命と同じく厚生労働省が出している生命表でわかります。

生命表は、ある期間における死亡状況(年齢別死亡率)が今後変化しないと仮定したときに、各年齢の者が1年以内に死亡する確率や平均してあと何年生きられるかという期待値などを死亡率や平均余命などの指標(生命関数)によって表したもの、特に、0歳の平均余命である「平均寿命」は、死亡状況を集約したものとなっており、保健福祉水準を総合的に示す指標として広く活用されている。

だそうです。

ということは、実は生命表の一部が、平均寿命であり、平均余命だったわけです。

厚生労働省のページにはpdfかエクセル版しかありませんので、ここにはそのpdfをダウンロードできるURLだけ張っておきます。

平成28年簡易生命表(男)

平成28年簡易生命表(女)

これによると、現在の私の年齢である男性で47歳の人は、生存数97297人となっています。

生存数とは何かというと、47年前に生まれた100000人の新生児が今何人生き残っているかを表す数字です。つまり47年前に生まれた新生児のうち2708人はすでにお亡くなりになっているということですが、さすがに47歳までは大体皆さん生き残るということでしょう。(下図抜粋)

ではリタイア生活の終わりと仮定している、90歳男性のところはではどうなっているかというと・・・

24854人です・・・。

あ・・あれ。これ結構な確率で90歳以上生きちゃうんじゃないでしょうか?

90年前に生まれた100000人の新生児のうち24854人は現在も生き残っているということです。

つまり、5人に1人以上は90歳まで生き延びています。

さすがに100歳になると、100人に1.6人ぐらいしか生き延びれませんが。

しかししかし、このデータは今現在90歳、100歳の男性です。

これから私が90歳になる間の、30数年間で平均余命はどんどん伸びていくはずです。。

リタイア計画を見直すべきか

ちょっと軽い気持ちで調べてみたら残念な結果になりました。

人生100年時代って政府が年金が払えず、国民を死ぬまで働かせるための政府の方便かと思っていたら、嘘ではなかったわけです。

そして100年安心だと言って改革した年金は、100年安心ではないとうことも我々は知っています。

どうやら本当に経済的に十分な資金がない人は死ぬまで働かなければならない日がやってきそうですね。

しかし、ほとんどの人にとって労働が苦行でしかないこの日本、生きていくために死ぬまで苦行を続けなければならいいとは、何のために生きているのかわからなくなりますね。

そして私のリタイア計画も見直す必要がありそうです。

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