会社を辞めるには勢いが必要~辞意を伝える~

アーリリタイア

2019年6月のある週末、私は激しい怒りに包まれていました。

土曜日の昼下がりの休日をエンジョイしていたところ、客から突然の呼び出し。

なんでも弊社担当の機能部分が動かないからちょっと来てみてほしいとの事。

寿司の出前じゃないんだからそう簡単に呼ばないでくれ。

私自身は管理者の立場なので、休暇中の担当部下を呼び出して顧客先に行ったわけです。

部下の方もその日は遊びに出かけており、夜の便で羽田空港に着くなり私に呼び出しを食うことに。

部下にとっては私はクソ上司です。心が痛い。

結果的にはこちらに非はなく、客の設定ミスだったわけですが、なぜか説明を怠ったた弊社が悪いという流れに。

なんで!?

いままで何度もあましたが土曜に突然呼び出だされて、日曜日もつぶされるという、突発、深夜、土日という最悪のパターンです。しかもこっちの見解としては客のミス。

これまでは我慢してきましたが、ここ数週間の忙しさも相まって、蓄積してきたストレスが爆発。

何とか糸一本でつながっていた自分の堪忍袋の緒が切れる音がこの時はっきり聞こえました。

もうちょっとだけと先延ばしにしてきましたが、もう会社辞めよう。。。

という事で私は退職に向けて動き出す決心をしたのです。

会社を辞める前に健康の確認

会社を辞めるにあたって、自分の健康状態は非常に重要です。

何しろ会社に在籍していれば、病気で会社を休んでしまった場合にも休業補償というお金が出るのです。

病気やケガで会社を休んだとき | こんな時に健保 | 全国健康保険協会

会社を辞めた後に病気が発覚したりすれば、せっかくリタイアしたのリタイア生活はエンジョイ出来なくなりますし、本来なら貰えた休業補償も、貰えないしで、目も当てられません。

私の場合も健康に一抹の不安がありました。

冬に受けた健康診断で、腫瘍マーカーの値が基準値を超えていたのです。
もしほかの人の健康診断の結果であれば、とっとと病院に行って検査してもらえと言うところですが、自分が癌かも知れないという不安は実際に経験してみるとなかなか重く、怖くてずっと検査を先延ばしにしていたのです。

しかしこの後に及んでは検査をして白黒はっきりさせなければなりません。

病気なら退職を先延ばしにして休んで治療し、なんでもなければ退職と腹をくくって検査を受けました。

ここで病気が発覚しても、有給消化ができるし、そのあともお金がもらって治療できるとポジティブに考えました。

結果は1週間後、ビクビクしながら結果を聞きに行きましたが、白でした。

その他に肝臓にポリープがあったり、胆石が貯まっていたり、腎臓結石があったりと泌尿器に色々といっぱいあったのですが、ポリープも悪性じゃないし、結石の経過観察しましょうということでした。

上司に辞意を伝える

こうなったら、もう勢いに任せて突っ走るしかありません。

会社辞めたらどうなる、どうするとかは今までエクセルに資産を書き出して何回もシミュレーションしているのです。今更考えた所で、またあれこれ心配事が出てきて切り出せないに決まってます。

検査の結果を聞いた次の日、都合よく今後について他の管理職連中と会議で部長の所に行く機会があったのですが、その会議の後、部長に告げました。

「お話があります。」

普段めったに部長の所に寄り付かない私がいきなり来て「話がある」ですから部長も何かを感じ取ったようで、「なんですかね?」という口元が微妙にピクピクしているのが見れました。

自分の要求を通すことを優先し、不満をぶちまけるのは我慢

「実は退職を考えていまして。」

と単刀直入に切り出しました。

ここで、会社や、客への恨みつらみや普段不満に思っていることを思いっきりぶちまけたいっ!!という欲望は大変理解する所です。

しかし私も部下を持ち、何人も退職の面談をしてきましたが、自分が在籍している会社の悪口を言われると、たとえ自分もそう思っていても気持ちのいいものではありません。

人に言われるのと自分が思うのとは別なのです。

そして腐っても上司、普段から部下より一段高いレベルで会社の問題点を見ているはず。

そうなると部下から、会社の体制や、客を原因とする不満や退職理由を持ち出しても、大体は自覚していたり、課題として認識しているものになります。

「そんなこと言ってもしょうがないじゃん。甘えてんじゃねーぞ。」と思われるだけです。

不満を言うということはそれに対して相手が何らかの反応をして、答えてくれるという期待に他なりません。

私はもうこの会社には何も期待していないのですから、スムーズに退職を相手に了承させ、退職までに残った有給を全消化するという目的さえ達成すればいいのです。

そこで退職理由としては、「今回のトラブルでは何とか問題解決に持っていくことが出来たが、自分の力不足を痛感した。今まで何度も修羅場をくぐってきたが、今後もうまくやれる自信がなくなったので、少し休養をしたいため、職を辞したい。」と、あくまでも原因は自分にあるというていで退職理由を伝えました。

退職理由を外に求めないということは、外側にいる上司としては会社としての改善点を示して引き留めることが出来ないわけです。せいぜい、家族には相談したのか?とか辞めた後大丈夫なのか?とかぐらいしか聞くことが出来ません。自分がやられると説得材料がなくて嫌だなーと思えるパターンです。

まあ、退職を切り出した時点で引き留めることは不可能なのは部長の方がよくわかっているでしょう。

一応退職理由としては、了解を得ることが出来ました。

自分が抜けた後の段取りも話しておく

退職理由の了解を得た後は、残った有給の全消化を認めさせないといけません。

部長が、「で、退職希望時期はいつ?」と聞いてきます。

実は本年度中の退職を意識して有給は結構消化しており、今日までに17日消化していましたので、去年からの繰り越し分は残り3.日です。これに今年の有給20日が残っており、残り23日。さらに夏休みが3日ありますので、残年休としては、計26日残ってます。

加えて私の勤務する会社は、有給切り替え日が10月1日で、この日に会社に在籍していれば、次の年の有給休暇20日が与えられます。

私の狙いは、9/30までに残りの有給26日を消化し、10/1は在籍のままその日を迎えて20日の有給を付与してもらい、21営業日ある10月のうち20営業日で新規に付与された有休を消化して10/30を最終出勤日とするというものです。

昔のエントリー、「会社を辞めるなら何月が良い?有給はどうする?」で提案した3-2項の有給を最も効率よく使う辞め方になります。

会社を辞めるなら何月が良い?有給はどうする?
会社を辞めるには退職する2週間前までに会社に退職届を提出すれば良い事になっています。ただ辞める時期により金銭的な違いが出ます。そこでどんな風に会社を辞めれば最も理に適うのか考えてみる事にします。

そうなると8月の4週目ぐらいから10月末まで2ヵ月以上会社に来ないわけです。

これをいかにして相手に飲ませるか・・・。

とりあえず、駆け引き無しで、希望をそのまま伝えてみました。

希望をそのまま伝えると、部長は一瞬あきれたような、ひきつったような顔を見せましたが、法律的には全く問題ない辞め方ですので、ここでひるんではいけません。

「で、今の仕事はどうするの?」と部長。

本来なら、私が抜けた後どうするか考えるのは残った者の責任なわけですから、そんなこと知ったこっちゃないのですが、一応自分なりに考えた対策を出します。出来るか出来ないかは別として

なんにせよ、自分が抜けた後のことは考えてますよ。協力しますよ。という姿勢が大事ですたとえ微塵もそんな事思って無くても。

という事で、この仕事は誰々に任せて、こちらはあの部署に引き取ってもらって・・・などいろいろ話していた所で、部長の次の予定の時間になってしまって時間切れです。

不意打ちだったせいか、部長からの引き留めは特になく、有給消化、退職時期に関しては可とも不可とも返事は貰えませんでした。

「後日また連絡する」と部長。

ということでこの日はお開きです。

録音を忘れない

辞意を伝えるにあたって、言った言わないの水掛け論になる事を避けるため、会話は必ず録音しましょう。

最近の携帯は録音機能がついてますので簡単です。

ちなみに、上司との面談内容を勝手に録音してもまったく問題ありません。

無断録音でも、裁判では証拠能力があると認められています。

【労務トラブル最前線】スマホ録音の隠し撮りは有効なのか?
Q、当社社員から、上司との面談内容を隠し録音したものをパワーハラスメントの証拠として提示されました。確かに上司

 

素早く録音するためには以下のリンクが参考になります。

iPhone、知らないと損する「録音機能」の裏技
日本では初代iPhoneとなるiPhone 3Gから脈々と受け継がれてきたアプリの1つが、「ボイスメモ」だ。ボイスメモの機能は非常にシンプルで、録音、再生、編集の機能が搭載されている。iPhoneは携帯電話ゆえにマイクの…

 

さて、私は有給を全消化して希望時期に無事退職できるのでしょうか?

その2へ続きます。

会社を辞めるには勢いが必要2~退職面談心得~
退職するときに避けて通れないのが、退職面談。ここで無理な引き留めにあったり、有給休暇を拒否されないために理論武装しておきましょう。 前もって心の準備をするための想定問答集を用意しました。

 

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