偉大なる逃げ切り計算機
アーリリタイアを目指す者なら(おそらく)だれもがお世話になる、逃げ切り計算機。私もリタイアを目指し始めた頃は、何回もシミュレーションして妄想を膨らませでいましたが、逃げ切り計算機は、あくまで貯蓄額と運用利回り+65歳からの年金を収入、年間支出額とインフレ率を支出のパラメータとし、何歳まで持つかを計算しているにすぎません。
そこで詳細なシミュレーションを行うため、逃げ切り計算機に表れないパラメータを列挙して、更にシミュレーションを推し進めるための材料にしてみたいと思います。
支出の部
支出の部は、毎年発生する物については、逃げ切り計算機の年間支出に入れておけばよいので、毎年の支出に盛り込めない、数年に一度の支出を想定して何があるか洗いで出す作業になります。
- 賃貸の更新料(賃貸の場合)
- 家の修繕費(持ち家の場合)
- 車検料(車を持っている場合)
- 車の買い替え費用(車を持っている場合)
- 健康診断費用
- 病気療養費(何か大病を患うかもしれません)
- 冠婚葬祭費(葬儀や、結婚式、出産祝い、入学祝等、友人や親戚の数分想定)
- 電化製品の買い替え
- 親、義理の親の介護費用
- 配偶者の介護費用
- 自分の介護費用
- 親、義理の親の葬儀費用
- 配偶者の葬儀費用
- 自分の葬儀費用
- 健康保険料の値上がり、もしくは自己負担率の上昇
- 介護保険料の増加(65歳までと、65歳以上とでは65歳以上の方が負担率が増えます)
支出の部に挙げるかどうか迷った項目に、扶養義務が発生する近親者があります。
民法877条は、直系血族と兄弟姉妹が原則的に扶養義務を負い、特別な事情がある場合に、3親等内の親族が扶養義務を負う場合があると定めています。したがって、親だけでなく、兄弟姉妹、場合によっては、甥、姪が窮乏した場合に扶養義務が発生することになります。
心配しだすときりがありませんが、頭の片隅には入れておいた方がいいかもしれません。
私の場合は、実弟がちょいブラック企業に勤めており、実弟の子供も2人いるのでリスクはあると思っていますが、きりが無いのでシミュレーションには入れる予定はありません。
収入の部
アーリリタイアしてしまうと収入の部に計上する物はほとんどありませんが、あえて計上してみます。
増える収入
- 遺産相続
親の遺産をある程度把握しておく事は難しいですが重要な事です。親の資産がある程度あれば、支出の部に計上した、親の介護費用、葬儀費用などは見積もる必要がありません。 - 不動産を相続した場合の家賃収入
実家等を相続し、その実家が賃貸に耐えるようであれば、賃貸に出す方が効率が良い場合があります。相続にともなって売却した場合と、相続後売却する場合とでは後者の方が税金が高くなる(相続税と譲渡所得の2つの税金がかかるため)ので、気をつける必要があります。また自分が持ち家を持っておらず、実家を相続する場合は、「小規模宅地等の特例」を受けられる場合がありますので、実家を相続する前に持ち家を持つかどうかは思案のしどころです。
減る収入
- 自分、もしくは配偶者の死亡による年金の減少
共働きの場合は遺族年金がほとんど期待できませんので、夫婦のどちらかが死ぬと、大きく収入が減少します。最悪年金の支給前に死んだ場合のシミュレーションをしておく必要があると思います。 - 不動産を相続することによる固定資産税/不動産の維持費用
不動産を相続し、すぐに売却できなかった場合は考慮する必要があります。今のうちに年間いくらぐらいかかっているのはは把握しておきたい。また実家の維持に意外なお金がかかっている事もあります。(私の実家の場合、半年ごとに庭師が手入れをしており、それに年間8万円ほどかかっていたり、霊園の管理費を払っていたりするようです。)
今回は踏まえる必要のある項目を思いつくまま列挙してみました。今後のこのページは追加するべき物があれば更新し、その都度リタイアシミュレーションに加えていきたいと思います。
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