実家の父と相続について話す

相続

良くならない父の病状

先週の金曜日の午前中に実家の母から電話がかかってきました。

入院している父の容体が芳しくなく、明日、緊急に手術をするとの事。電話口で、とりあえず知らせておくといった口ぶりの母でしたが、明らかに不安そうです。

今週は土曜に仕事の予定がありましたが、電話を切った後、上司と相談し、明日の仕事はキャンセルさせてもらい、今日のところは早退させてもらって、実家行きの新幹線に飛び乗ったのでした。新幹線から降りると、実家には寄らず、その足で病院に向かいました。

父が財産の話を始める

病院での父は思ったより元気そうでしたが、

「お前、メモはもっているか?」と私に尋ね、持っている旨伝えると、
「今からいうことをメモするように。」と言いました。

そして、「○○銀行に定期預金○○円、○○証券に投資信託○○口」と、自分の財産目録を話し始めました。

今回の緊急手術はあまり危険性のない物との説明を主治医からは受けていましたが、先の大手術により相当体力が奪われている父自身は何か思うところがあったようです。

そして最後に「俺がいなくなったら、お前が中心になってみんなでどう分けるか話し合え」と言いました。

わたしが「こんなもの必要になるのはまだまだ先だ。」というと、「自分もそう思ってるが、万が一ということもある。」と。

それを聞いた時、急に身近な人の死が現実味を帯びて感じられ、胸が締め付けられる思いでした。

気弱になって初めて聞く父の本音

そして、さらに父は「おまえ、こっちでの仕事はないのか?」と明らかに私に戻ってきて欲しそうな口ぶりで質問しました。

わたしは、もう4、5年したらもう今後は仕事をしなくても良いぐらいの資金がたまるので、仕事を辞めて戻ってきてもいいという意味の言葉が喉まで出かかりました。

しかし妻と何の相談もしていない事と、それを言ったら気弱になっている父が、自分がいなくなったら遺産はお前にやるからすぐに戻って来いと言いそうな気がして言えませんでした。

私には弟がおり、そうなった場合、父に取り入って弟を出し抜き、まんまとアーリリタイアの時期を早めたといわれかねないと思ったからです。

私の本当の望みは父に一日も早く健康を取り戻してもらい、家族みんなが健康な状態で今後の相続や私のアーリーリタイアについて話し合えることです。

ただ、家族に何の事件も起こらないままだったとしたら、こんな相続の話など出てこなかったでしょうから、前々回のエントリでも書きましたが、幸、不幸はコインの裏表、悪い事ばかりではないと考えることにしました。

相続問題についてはもちろん父が回復するまでは棚上げです。その後の父ですが、手術は無事にすんだのですが、体力の消耗が激しく、本来するべき2回目の手術は当分先になるとの主治医の見立てとなりました。

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