資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路はやっぱり破綻だった

エッセイ

資産1億円ぽっちでリタイアするする人の末路

1年ぐらい前に資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路という記事が日経BPに乗ったのを覚えている人がいるでしょうか?

具体的には以下の記事です。

資産1億円ぽっちでリタイアする人の末路
「1億円程度の資産で引退すると苦境に立たされかねない」と指摘する専門家がいる。本当に安全に引退するには結局、いくらの資金が必要で、どのようなポートフォリオを組むべきなのか。

私もほとんど忘れていたのですが、私もこの記事をネタにブログのエントリを一本書いています。

ネタとしては無茶苦茶なポートフォリオを示して、これでアーリリタイアできる!みたいな中身でした。(記事的には半分冗談みたいな内容ですが)この記事中に示されたポートフォリオが以下のようなものです。

【これが最新版 1億円でアーリーリタイアするためのポートフォリオだ】
 3000万円 「iPath S&P500 VIX Short Term Future ETN」(VXX)のショート
 6000万円 「iShares U.S. Preferred Stock ETF」(PFF)
 1000万円 「Ares Capital Corporation」(ARCC)
このポートフォリオ、PFFや、ARCCの購入額は大きいのですが、ポートフォリオの肝はVXXのショートだと紹介されています。
記事中はVXXは理論的には絶対もうかるので、これに3000万円つぎ込んで、ポートフォリオ全体の期待利回りは9%、額にして年間900万円(税抜き)の利益が得られる素晴らしいポートフォリオだと紹介されています。
とまあ、私もエントリを書いておきながらこんな記事があったことすらすっかり忘れていたのですが、ブログの過去記事を整理していたら偶然発見しましたので、再検証です。

この戦略を採用した人はどうなったか

ここで示されているVXXのショート戦略。なんだか聞き覚えがあります。
このポートフォリオではVXXのショートを奨励していますが、この裏返しの商品はXIVです。
つまりXIVを3000万円購入してもこのポートフォリオと同じ効果が得られます。
そしてXIVといえば、はい、そうです。まだ記憶に新しい2月6日のXIV(2049)の強制償還です。
ネットで「2049 強制償還」「XIV 強制償還」と検索すれば該当記事がわらわらと出てきます。
日経BPの記事を鵜呑みにして(いないとは思いますが・・・)3000万円でVXXのショートをした人は、元本の90%以上を失ってあっさりロスカットになったはずなので、アーリリタイア1年目にして1億円→7000万円に資産を目減りさせました。という落ちでした。

ではPFFはどうか?

 このポートフォリオのうちVXXのショート戦略は全くダメだったのですが、6000万円分もこうにゅうしているPFFはどうでしょうか?
PFFは米国の議決権のない優先株を集めたもので、○○ショック以外はほどんど値動きが少なく配当利回りも5%の後半です。6000万円分買えば、いまなら配当利回り5.74%ですので、是税抜きで344万円ほどの配当が見込めます。
VXXショートは採用できないにせよ、PFF購入は悪くはない選択肢に見えますので、ちょっと検討してみようかなと思っています。

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